1.30.2016

Stanford Battery

今朝、面白いニュースを見つけた。


スタンフォード大学が開発したという「燃えない」リチウムイオンバッテリー。

これは魅力的だ。

しかもとても将来性があると思う。



これまで当たり前のようにモバイルに類する電化製品にはリチウムイオンバッテリーが搭載されてきているが、その危険性についてはあまり深刻に取り上げられることはなかった。

大きく取り上げすぎると、便利な生活製品が市場からほぼ姿を消すことになるから。


ただ、YouTube などの個人投稿では、このリチウムイオン電池を叩いて爆発させたり、意図的に発火させたりと色々な恐ろしい動画が上がっている。


ラップトップPCがびっくりするほど熱い、という経験は誰しもあると思う。

電化製品が発火したというニュースもたまにみる。


ただそれでも使われ続ける理由は、環境面や性能面、効率面で最も制御しやすいからだそうだ。

進化の余地も大きく残っているだろう。



そんな進化が待たれる状況の中でのこのニュース。








開発したのはスタンフォード大の研究チームだそう。


さすがシリコンバレーの中心なだけあって、このバッテリーのビジネス規模については分かっていらっしゃるのだろう。


これからのモバイル・ IoT 製品、AR/VR 製品、カー・トランスポーテーション製品はほぼ全てリチウムイオン電池が使われることになるだろう。








大きな需要が見込まれるだけに、他の企業や研究機関の開発競争も激化していくかもしれない。


より安全性が高く、コスト競争力も出てくれば、とってもありがたい。






A.Oono

Borderless Inc.

1.26.2016

TIPS

自分なりの Tips として。


以前 Angel List にアカウントをつくっておいたら??というようなことを Valley で活動している知人に聞いたので、その後三ヶ月ほど経ってアカウントをつくってみた。

要は Startup 向けの SNS だ。


日本にはサービスインしてないようなのであまり知名度は高くないが、US では Valley や NY を中心に利用者はすごく多いようだ。

もともと Startup をやろうなどと考える人自体限られているので、このサービスそのものもよく開発したものだと感心する。

monetize どうするんだろう。



個人的な感覚だが、US という国は「とにかくやっちまう」人種の多い国なのだと思う。


世の中が便利になること、今までになかったこと、自分が欲しいもの。そういったものを片っ端からつくってしまうのだ。

 Do It Yourself の精神で。



デザインを学校で勉強していた頃は、アメリカという国にあまり興味を持てなかったが、「新しいモノ・コト」を生み出そうと活動を始めると、だいたい先を走っているのはアメリカにいる誰かだ。

これは深刻なことだ。



アカウント作成は英語だが、難しいことはあまりなく、プルダウン式で Profile を記入していく。

驚いたのは、日本の大学名を入れる欄で、[ Tokyo~ ] と入れると予測変換で [ Tokyo University ] とすぐに表示がされるところ。

正しくは [ University of Tokyo ] だが、この大学名でアカウント登録しているのは何と数千人。

やっぱり違うなあ、と思った。ネットワークが。

OB/OGが世界中でつながっている。



そして、自身の出身大学の名前を入れてみてさらに驚いたのが・・

何とヒット件数 ゼロ。


つまり、AngelList で [ Tokyo University of the Arts ] を最初に登録したのはぼく、ということでいいんですね。


[Tokyo National University of Fine Arts and Music ] でも結果は同様だったと思うので、本当に諸先輩方はどこで何をやっているんだろう。
結構歴史は古い大学のはずですが・・



あと、Startup の活動地域を選択する欄があり、そこに平均的な Startup の Valuation が数値化されて掲載されている。

US を中心に世界中の都市が羅列されていたので、興味深くみたあと、さて Tokyo は・・と思ったら、何と候補の中にない。

探し方が悪いのか、本当にないのか、これはびっくりした。

London や Seoul、Tel Aviv はあるのに。


「東京はスタートアップに向いていない」という記事は半年に一回くらい目にするが、日本のシーンはあまり先端をいっているのではないんだな、と改めて思った。



で、エントリーの何が Tips なのかというと、
将来スタートアップを志すなら、ネットワークの強い大学に行くべきだ、ということ。

そして、東京でやるのもビハインドになり得るので、もしどうしても日本でやるなら、それなりの覚悟を決めてやる必要があるということ。


諦めずにがんばりたい。









A.Oono
Borderless Inc.

1.25.2016

MT-09 & MT-09 Tracer

また MT-09 関連のコンテンツになってしまいますが・・


先日 BIG MACHINE 誌さんから最新号をいただき、その内容が「世界のビッグバイクオールアルバム」という内容だったのでご紹介。


その中で、昨年の国内販売台数が掲載されており、目を通すと。


1.  MT-07 (YAMAHA)  2,562 台

2.  MT-09 (YAMAHA)  2,422 台

3.  MT-09 Tracer (YAMAHA)  2,406 台

4. Sportster 1200 (HARLEY DAVIDSON)  1,947 台

5. CB1300SF / SB (HONDA)  1,450 台

6. Sportster 883 (HARLEY DAVIDSON)  1,344 台

7. GSX-S1000F (SUZUKI)  1,303 台

8. CB1100 (HONDA)  1,267 台

9. Softail (HARLEY DAVIDSON)  1,150 台

10. BOLT (YAMAHA)  1,123 台


*401cc~の大排気量モデル比較のみ。 (BIG MACHINE 誌より)

という結果。

MT シリーズが 1, 2, 3 と上位独占していた。


MT-09はこのカテゴリーで 2014年 - 2015年の販売台数 1 位だったので、好調が続いているようで、非常に嬉しい。


しかも、次点に入っているのがこれまた MT-09 で、プラットフォーム戦略の派生モデルである MT-09 Tracer だった。


コンセプトデザインとデザインスケッチで開発のキックオフから携わったプロジェクトなので、これもとても嬉しいニュースだ。


どちらも思い入れ深いモデルだが、大変だったのはやはり MT-09 の方だろうか。。




MT-09




MT-09 Tracer



Tracer では安易な MT のファミリーデザインを狙うのではなく、全く違う表情やキャラクターの演出を考えた。

当初は " Floating "というデザインテーマでアイデアを練り、各空力パーツが「浮いている」ような軽やかなデザインを提案した。


製品にもそのキャラクターがよく反映されたと思う。

最初のキースケッチから概ねデザインは踏襲されている。


無駄のないシンプルなラインと「薄い」サーフェスの造形。


BMW の GS シリーズに代表されるような、「低重心で安定感のある」デザインがこのカテゴリーの特徴だが、そのトレンドとは真逆をいく、軽やかでシャープ、エッジが効いて繊細な表情をデザインで表現した。

製品化にあたって少しもっさりしたボリュームも加わってしまったようだが、ユーザーには受け入れられているようなので安心した。


欧州には Dark Dog Rallye Moto Tour というレースがあって、このレースはレギュレーションの縛りが厳しくなく、色々なタイプのモデルが参戦する。

そんな異種格闘技のレースで最強、最速を目指したモデルだった。




こちらも北米、欧州を中心に日本、東南アジアなど世界中に展開されるモデルなので、街でもし見かけることがあったら、



「良いご趣味ですね」



と声をかけていただけたら嬉しい。





A.Oono
Borderless Inc.

1.08.2016

BMW's Smart Product

新年あけましておめでとうございます。


Borderlog をじっくり書く時間がとれず、、、

もっとおもしろい記事をじっくり考えて、2 日に 一度くらいは
エントリーしたいと思っていますが、、、


なかなか時間をとれなさそうなので、無理せず今年も昨年並みのペースで、思いついたことをデザイン、IoTプロダクト、ベンチャー、スタートアップ関連で書いていこうと思います。

今年もどうぞ宜しくお願いいたします。



さて。。

先日知人から情報をもらい、BMWの新しいプロジェクトについて知るきっかけになりました。



以下はBMWが開発に着手する、スマートヘルメットのコンセプトモデル。






ついに来たかという感じですが、今のところ「数年後の量産目標」という控えめなアナウンス。


確かに市場が存在するかどうかのマーケティングデータなどはほとんどなく、安全基準や電子部品の内蔵というかつてない技術を「BMW品質」で作り込むには、相当な時間がかかるということでしょうか。







我々 Borderless が開発中の CrossHelmet  model X1とはデザインも設計思想も違いますが、Dragon Ball に出てくるスカウターのような HUD が未来感があってかっこいい。

前方にはドライブレコード用のカメラを搭載しているように見える。




走行時の表示はこのようになるらしい。








デザインは最近欧州でトレンドのクラシックトラッカーに合わせたオーソドックスなスタイル。









ひとつネガティブなポイントを挙げるすれば、ジャーマン体型に合わせてつくられた、かなり大きな帽体だろうか。

頭が大きく見えるヘルメットを嫌うアジアのユーザーは多い。


このスカウタータイプの HUD も、これまで調べた限りでは実用化できるレベルの部品サプライヤーはまだないはずなので、体験できるようになるのは少し先になるだろうと思う。



ただ、BMWが企業として優れていると思うのは、現在この手の「市場規模が見えない」プロダクトに対して R&D 開発投資を積極的に行っている点だ。

しかも四輪車の i8i3 のように、それらをきちんと市場に投入できるレベルまで「つくりきる」点。

この姿勢が「イノベーティブな企業」というブランドイメージの構築に大いに貢献していると思う。

過去には System 6 Evo という High-Tech ヘルメットも販売している。


SKULLY や BMW に負けないように、しっかり開発を続けたい。





A.Oono
Borderless Inc.