11.30.2015

IoTについて その13

こんにちは、DKです。

前回はざくっと大まかなスマートウォッチ類について紹介しました。
今回からは具体的にピックアップします。


まずはフランスの家電メーカー、Withingsが今年1月に発表した「Withings Activité」を紹介します。

Withngs / Withings Active


機能としてはメインはフィットネストラッカーが主で、加速度センサーを内蔵し、装着したユーザーの活動量や睡眠パターンの分析を行います。また他のスマートウォッチ同様、通知を振動で知らせる機能もあります。

スマートウォッチというと時計盤がディスプレイになっているイメージがありますが、これにはディスプレイはありません。通知機能もバイブのみの簡単なものです。やや機能を制限している印象を受けますが、例えばディスプレイを持たないため頻繁に充電する必要がなく、ボタン電池で8ヶ月動作するという大きなメリットがあります。

0~100までの文字盤は、毎日の活動目標の達成率を示す。


またBluetooth経由で計った活動記録や睡眠記録はスマホで確認する様になっており、デバイス1台に全部押し込まないという機能の分割が上手にされていると思いました。形状も普通の時計と変わらないので、スマートウォッチに親しみのないような世代に受け入れやすい製品でもあるでしょう。

11.28.2015

The Value of Concept

バイクの記事(しかもコアな)なので、興味のある閲覧者は限られてしまうかもしれないが。。







MT-10 が先日のイタリア、ミラノの自動車ショーである EICMA で発表された。


前職で関わったのが MT-09 Tracer までだったので、その後こんなプロジェクトが立ち上がっていたとは知らなかった。


WEB で MT-10 と検索しても、今のところ金属保護膜生成のスプレーがヒットしてしまうが、今後はもっと話題になっていくに違いない。。




実機を見たわけではないので、製品写真をいくつかの角度から見た印象だが、一言で言ってしまえば、残念だ。



MT というモデルは Master of Torque の頭文字をとったもので、自身が GKデザイナーだった頃は一つの象徴的なシリーズだった。


初代 Dynamics 社長も思い入れを持っていたモデルで、GK のベテランデザイナーがこぞってアイデアを出し、徹底的に作り込んだプロダクトだった。


2013 年に MT-09 が口火を切った後、MT-07、MT-09 Tracer、MT-25、MT-03 とどんどんラインナップを拡充してきている。



そして今回、"The King of MT" というコンセプトで来たのがこのモデルだった。









はっきり言って、これはコンセプトとは呼べないと思う。


MT にそもそも "King" はないし、必要ない。

"King" という単語そのものも、少々 時代錯誤だ。


デザインのみ眺めてみても、アピアランスから感じられる「デザインのメッセージ」はこれといってない。


R1 のエンジンは素晴らしいだろうし、それをストリートでも楽しめるリセッティングも技術の賜物だろう。


ただ、それ以外のユーザーへの新提案はないし、デザイン / スタイリングで表現されるべき「新しい乗り物の楽しみ」を見ることができなかった。


MT-09 や MT-07 で生み出されたライディングポジションの新提案や、乗り方そのものをユーザーが見つけられるような取り組みは MT-10 にはなさそうだ。

そこが残念だ。



ずいぶん派手に取り付けられた意味のないシュラウドやスタビライザーは、無駄に製品価格を上げる理由になるだろう。


突き詰められたシンプルさが MT シリーズに共通する特徴だったが、ヘッドランプ周りは他社を意識したようなキャラクタリスティックな動物的表情、ボディとのバランスがいいとは思えないサイズ感、重ったるい印象のタンク、いらないのでは・・と思うような外装類が、コンセプトをさらに曖昧にしている。


新しいデザイン言語を見つけるためのひとつの取り組みだと言われれば、納得する以外ない。

が、MT というシリーズに思い入れを持っている層(MT カスタマーはほぼ例外なくそうだ)に対して、もっと向き合ったデザインをして欲しいと思った。




ただ、あまり言い過ぎると・・呼び出しを食らうかもしれない。






MT-10 : Ray of Darkness





A.Oono

Borderless Inc.

11.16.2015

Hacker's Union






テレコムセンターで 2 日間に渡って開催された、ハッカソンに参加してきた。


アイデアソンには以前一度参加したことがあるが、ハッカソンは初めてだ。




総ハック時間 38 時間に及ぶ、気の遠くなるような 2 日間だったが、良い経験になったし、得たものも大きかった。


14 日午前 10 時の開会宣言から、午後の「ハック宣言」と呼ばれる中間発表。

この中間発表時に「ハックするテーマ」を宣言する。



その後はひたすらハックタイム。

この二日間で、これまでの 5 年分くらいの「ハックする」というワードを耳にすることができた。


自身はほとんどプログラミングの心得がないので、一緒に参加した、小学 3 年の頃から知っている TS 君との協業。

結局その日はテレコムセンターの 14 階に泊まりこむことになり、久々の耐久制作作業。
提供されるお弁当は美味しかったが、この 2 年ほどの間で稀に見るハードさだった。




ただただ面白かったのは、Geek と呼ばれる人たちの輝かしさ。


「ぼっちソン」と称して、たった一人で膨大なコーディングに立ち向かう男前プログラマーもたくさんいた。


彼らがざっと教えてくれただけでも、プログラミング言語には

Java, Rails, JavaScript, Nord JS, C+, C++, Unity, Swift, Ruby, Perl, Scala, Python, PHP, C#, jQuery

など気が遠くなるほどあり、マルチな Geek (マルチ言語派というらしい)は、複数の言語を使いこなす。


今回のハッカソンでは、それら複数の言語を鮮やかに使い分けてシステムやサービスを構築しているプロダクトをたくさん見ることができ、非常に良い刺激になった。


見たところ、彼らはあまりビジネスライクにプロダクト開発に取り組むことはないようだ。

「仕事じゃないので、真面目に取り組みます」

と慎み深く言い切る姿には笑ってしまった。


「自分が欲しいから」とか、「何となく作ってみたいと思ったから」といった理由で、とんでもないクオリティのプロダクトをたった 38 時間で生み出す姿はインスピレーションに溢れている。


また、開発者の聖なる言葉なのか、


「そして、世界をつくります」



「すなわち・・世界をつくります」


と穏やかな笑みを浮かべつつ言い放つ姿も、単純に格好いいと思った。



「音声認識を利用したブレストのためのインターフェース」や「顔認識で可能にする健康管理」、「夢のコントロール」、「顔整形シミュレーションツール」など、どれもユニークな視点とコンセプトで楽しかった。



自身のチームは「半径 2 km以内でワークアウトの仲間を探し出す」というコンセプトで   TeamUpper と冠した Web サービスの構築にチャレンジした。

不定期・不規則な仕事の後や、国内/海外などの旅先で、ローカルのワークアウト仲間を瞬時に探し出し、アクティビティやイベント、地元の愛好会にジョインすることができるアプリケーション。

個人同士でオファーを出し合うこともできる。

走るペースや相手が上級者かどうかなど、事前に星のグレードなどで確認するアイデアも。

ワークアウトの airbnb や UBER の周囲の可視化サービスのイメージを組み合わせたプロダクトにしたかった・・が、いまいち Hack が足りなかった。

自分が身近にあったらいいと思えるサービスなので、もう少し詰めてみたい。


www.teamupper.jimdo.com(*unfinished)



今回一つ学んだことは、デザインこそハックの精神が最も大切であるはずなのに、それが出来る個人や企業がとても少ないこと。


思えば自身がデザイナーを目指したのも、「世界をつくりたい」からだったと思う。


アトムとビットと形は違えど、彼らの「つくる精神」にはとても感銘を受けた。


そろそろ寝ずに 42 時間になるが、、参加できてよかった。















A.Oono

Borderless Inc

11.03.2015

IoTについて その12

こんにちは、DKです。

このブログでスマートウォッチといえばPebble timeを挙げる事が多かったので、今日は他スマートウォッチについても紹介したいと思います。

スマートウォッチはOSによって機種が分かれるものの、基本的にスマートウォッチはどれも同じと言えます。形状は時計型で、主な機能は健康管理、ユーティリティ、ナビ、アプリの通知、着信、メールの通知になっています。

たとえば国内メーカーのソニーは、自社がAndroidスマホを作っていることもあってAndroidに対応したスマートウォッチを出しています。機能数でラインナップを構成しており、主に3つに別れます。
1.画面を持たず、ライフログ機能に特化したSmartBand。 
2.簡易の白黒液晶を有し、通知、通話機能を付加したSmartBand Talk。
3.カラー液晶で様々なアプリを楽しめるSmartWatch。
Sony / SmartWatch 3



韓国メーカーのサムスンもウェアラブル製品に注力しており、現在5製品あります。(スマートウォッチ以外も含む)
特筆すべきはハイエンド機種のGear Sで、3GのSIMに対応しています。そのためスマホなしの単体利用が可能です。メールの返信は難しいでしょうが、通話がメインであればこれ1台で済むユーザーも考えられますね。

Samsung / Gear S


ここまでの2社はどちらもAndroidのみの対応です。
iOSに対応している代表的なスマートウォッチといえばアップルのApple Watchですね。

Apple watchは機能ごとでラインナップを分けられておらず、同一機能、本体サイズ、素材、色でバリエーションを多彩に見せています。
Apple / Apple Watch


こうして並べてみると、どのメーカーも同じスマートウォッチとはいえ、商品展開に大きな違いがあることが見えてきますね。なかなか興味深いです。

次回はいくつもあるスマートウォッチから何点かピックアップして紹介したいと思います。