8.27.2015

IoTについて その6

こんにちは、DKです。

今日はコマツ重機のIoT活用をご紹介します。

資源開発の需要が伸びる一方で、現場に必要な超大型ダンプの運転者は年間1億円払ってもなかなか集まらないと言われるほど過酷のようです。

コマツは2008年に無人ダンプカーの実用化しました。GPSを用い、決められたコースを自動運転で走る仕組みです。これによって人件費削減だけでなく24時間稼働も可能になり、現場事故の危険性もありません。また、離れたオフィスでの作業進捗の確認が安易にになりました。


IoTと重機を合わせることで、コマツはダンプカーの1点販売ではなく、IoT化したシステムごと受注するような売り方ができ、他社にはない大きな強みを得ています。
今はコマツ重機だけでなく、日立建機も17年を目標に無人ダンプの実用化を目指すなど、業界全体がIoT化の方向に大きく向いているようです。

最近でこそグーグルをはじめ、さまざまな自動車メーカーの無人運転が話題になっていますが、鉱山の様に人の出入りの少ない環境ではすでに実用化されていると知り、とても驚きました。






8.15.2015

IoTについて その5

こんにちは、DKです。

IoTの例として前回は身近なデバイスのPebble timeを挙げました。
今回はもっと大きな事例を紹介します。


イギリス、ロンドン地下鉄は年間10億人以上が利用すると言われ、現在に至るまで150年以上も使われ続けている、歴史のある交通機関です。その一方で日本の地下鉄に比べ、故障や遅延が多いと言われていました。
そんな中、近年IoTによる監視システムを導入することで状況が変わりつつあります。



この監視システムは、設備の稼働状況を中央管理センターで常時モニタリングしており、例えばエスカレーターの振動データに異常なパターンが検出されると警告を出すようになっています。これにより、予め事故を回避することができるだけでなく、利用客の多いラッシュを避けて修理や整備にあたるなどの対処が可能になりました。

ロンドン地下鉄ではIoTの導入後、メンテナンスなどにかかるコストをかなり削減できるとしており、ビジネス面でも確かな実益が見込まれていることが分かります。
この監視システムはニューヨークの地下鉄管理にも採用される可能性があるとも言われているようです。

ロンドン地下鉄は2020年に新車両が登場することが決定しており、最新鋭の地下鉄システムとして生まれ変わっています。列車も新しくなるというと、列車内の気温をIoTで常に快適に保つなどの活用が考えられますね。


8.07.2015

IoT : CAR's Future

東京で車を所有しなくなって、しばらく経つ。

自宅から事務所までも近いので、地下鉄か自転車で充分なうえに、カーシェアリングが普及したおかげでサービススポットも近くにたくさんあるので、たまに車に乗ろうとするときにも全く困ることがない。

東京では TAXI にも全く困ることがない。いざとなれば UBER もある。




そんな中でも、日に日に欲しくなってくる車がある。

Tesla Motors の Model S。






これは従来のような「利便性のため」とか、「所有欲を満たすため」とかいう次元の製品を超えてきているように思う。

実際にデザインがとても美しいとか、もっていたら何かと便利、と思えるような要素は少ない。

日本だとまだ充電ステーションも多くはなく、遠出をしようにも不安がつきまとう。




しかし、いわゆる「電気自動車をつくる会社」の範疇にとどまらず「クルマの在り方」を捉え直すような革新をどんどん生み出している。

先日の Tweet で

"Almost ready to release highway autosteer and parallel autopark software update"

https://twitter.com/elonmusk/status/627040381729906688   

Elon Musk

というのがあった。

現在開発中の自律走行の技術のおおよその走行テストは終了したらしい。


そこまでは世界の自動車メーカー各社がしのぎを削っている領域なので、驚きも少ないが、目にとまるのはそれを「ファームウェア・アップデートで配付する」という点だ。

いつになるかの時期はまだ公表されていないが、Tesla の製品は「ファームウェア・アップデートで進化する」のだ。


Tesla 製品には無線通信によるファームウェア・アップデートのシステムが標準搭載されており、過去にそれによって先進的な機能が多数盛り込まれてきた。


つまり Tesla の製品は、従来製品のように買ってから価値が落ちていくものではなく、買った後にも先進的な技術がファームウェアの更新によって提供され、「改良され続ける」製品だということだ。


オーナーは買って所有するまでの楽しみではなく、買った後にも楽しみが持続する。



これは未来の製品のひとつの在り方だと思う。





他にも、強力なバッテリーそのものの開発や、Model S の充電ポートを自動で探すシステムの開発もしているそうだ。






"Tesla Snakebot autocharger prototype. Does seem kinda wrong :) "
https://twitter.com/elonmusk/status/629348240337580035

Elon Musk




本気で従来の「クルマ業界」の常識を覆して、新しいルールを創り出そうとしているところにわくわくさせられる。






A.Oono

Borderless Inc.

8.04.2015

IoTについて その4

こんにちは、DKです。



IoTの例として、今回はスマートウォッチの「Pebble Time」を紹介します。
クラウドファンディングサービスのKickstarterで出資に成功したプロジェクトの製品です。僕はプレオーダーで注文し、今日まで約2週間ほど実際に使っています。

なにが出来るか?というと、スマホと連動して着信やメール、通知などをPebble本体で確認できます。他にも、音楽プレイヤーの操作や明日の天気が見れたり、2,3日後のスケジュールまでを確認出来たりします。実用性はさておき、Googleマップを表示できるアプリもありました。


2週間程使ってみた感想として、Pebble TimeがIoTとして優れているのは、通知を含めた様々な情報が、1つにまとめられて見やすい点です。目覚まし時計、天気、スケジュール、などといった機能のカテゴライズではなく、何時何分に◯◯があってその次の時間に××がある。と時系列でコンテンツが並べられています。そのため情報を確認する際も、次に何があったか?というシンプルな判断ができます。情報の収集とその可視化が分かりやすくデザインされていると感じました。
また、腕につけるデバイスの原型である時計としても優秀で、ユーザーが作った文字盤を色々ダウンロードして表示させることができます。クオリティは珠玉混合ですが、色々と試してみるのは楽しいです。

初めてのスマートウォッチですが、スマホを出して確認する事が確実に減りました。
このような体験ができる事がIoT化の一番の効果でしょう。


最後に、Pebble Timeはサードパーティ向けに、充電コネクトポートでのデータ通信を提供しています。1つのデバイスがまた他のデバイスとつながっていく。そのようなIoTの入り口であると言えると思います。
今後のプロダクトは、買ってそれで完結するものは減っていくのかもしれませんね。Pebble Timeからは今後も進化するポテンシャルを感じます。

Speed Studioのバンドの提案。NFCやGPS、心拍センサーが搭載される予定