東京都心はもう桜の見ごろが過ぎたようだ。
一昨日、昨日の午後までが最高に綺麗に咲いていたと思う。
今日見た限りだと、昨日の午後の雨で少し散ってしまった様子だ。
古歌で言うと、
春雨の
降るは涙か桜花
散るを惜しまぬ
人しなければ
こんな感じだろうか。
桜の歌は昔から多いが、いちばん心に残っているのはこれだ。
花の色は
うつりにけりないたずらに
我が身世にふる
ながめせしまに
* * * * *
まだ肌寒い季節に、桜の下で地べたに座って宴会をする日本人の風習を欧米人は信じられないと言うようだが、見ごろがたった数日しかないこの花を、少しでも長く見ていたい気持ちは、きっと日本人特有のものなのだろうと思う。
前職の仕事で、入社二年目に開発チームに潜り込ませてもらったプロジェクトがある。
2007 年の東京モーターショーでお披露目された、XS-V1 SAKURA というモデル。
発表以降、色々なところで反響があり、いまだに「市販化はまだか」の声が聞かれる。
人づてに、「SAKURA に乗るために大型免許を取りました」というエピソードを聞いたときは嬉しかった。
まだ駆け出しのデザイナーで、大きな部分でデザインに関わることはできなかったが、先輩や上司に喰らいつきながら、パーツのデザインをいくつか担当させてもらった。
本当に世に出ることがあれば、春に桜が咲くように、多くの人が喜んでくれると思う。
A.Oono
Borderless Inc.
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