イノベーション創出の手法として注目を集める「デザイン思考」。
デザイナーをしていて、こういった考え方は当たり前になっていたせいか、体系立てて理解することはなく、これまで感覚的な捉え方で課題解決や新しいアイデアの提案を行ってきた。
ただ、普段の活動の中で、デザイナー以外の人達やデザイナーを志す学生達にこのことについて分かりやすく説明するだけのボキャブラリーがなく、少し不自由に感じていた。
そんな時、このデザイン思考について体系的に学び、ある課題に基づいてディスカッションし、チームで解決策を導きだすというワークショップが開催されることを聞き、参加してみた。
すごくシンプルに言うと、
「デザイン = 問題解決」
「デザイン思考 = 問題解決のための思考法」
という定義だ。
慶應義塾大学ではこの「デザイン思考」の研究に力を入れていて、モデレータも慶應義塾大学院の准教授の先生が務めてくださった。
米国スタンフォード大学でもこのデザイン思考について研究がされているようで、スタンフォードにはデザインスクールもある。
米国スタンフォード大学 デザインスクール
【d.school】
これからの社会で、いかに「デザイン思考」がキーワードになるかを感じることができた、良いワークショップだった。
「デザイン思考」は理論だ。
「デザイン」を何かセンスや感性に基づいたものや、感覚的な仕事、もしくは視覚的な作業と捉えられるように感じることがあるが、そうではない。
「デザイン」を何かセンスや感性に基づいたものや、感覚的な仕事、もしくは視覚的な作業と捉えられるように感じることがあるが、そうではない。
デザインは問題解決に向かう「物事の考え方」だ。
造形や色を見栄え良く仕上げること、これは本質ではない。
(確かにそれもデザインという仕事のひとつの側面かもしれないが)
どんな創作物でもそうであるように、優れた作品にはいわゆるコンセプト、作者の伝えんとするメッセージがある。
映画であれ、小説であれ、音楽であれ、作者の意図するところが盛り込まれている。
デザインは、そのコンセプトを依頼主と共に考え、導き出し、整理して視覚化する、その総合的なプロセスを指すものだ。
このワークショップを通じて、多様性を重視したアイデアの創出方法や発想を活性化しながらのグループワークなど、手法やスキル含めたくさんの体系立った理論を学ぶことができた。
手法のひとつひとつについては、また改めて書きたいと思う。
A.Oono
Borderless Inc.
0 件のコメント:
コメントを投稿